作品自体が水中を漂っているかのような、独特な色味と、不思議な時間感覚に惹かれました。良い意味で商業作品とは違う、荒削りだけれども、確実にそこに人の息吹を感じる事が出来る映画。こういう意欲的な作品にコメントをさせていただけて、とても光栄に思います。同じ世界観、同じ主人公での別のエピソードも観てみたいですね。
乾季が終盤を迎える頃、モスリン橋の袂では水死体が頻繁に釣り上げられていた。
三流雑誌の記者・蓮見(はすみ)は、先輩カメラマン・ツゲの失踪を追って渡った遊郭島・カンテラ島で、儚げな美しさを持つ娼婦・白亜(はくあ)と出会う。そしてツゲの情報や、夢を喰らうという巨魚の伝承を引き出そうとしながらも、いつしか白 亜の虜になってしまう。そんな折、白亜の客が過去に何人も変死しているという噂を 公安当局から漏れ聞く。
「島へは二度と近づくな」
謎の警告電話や、姿の見えぬ巨 大な魚影に動揺する蓮見は、白亜を島から連れ出し、二人で暮らし始める。
しかし街が雨季へと突入する頃、新たな水死体が上がった…。